アクティビズムの原点:Icahnが最初に狙ったのは「資産価値と株価の差」だった
Tappan Company × Carl Icahn(1977-1979年)
① 会社概要
Tappan Companyは米国の調理器具メーカー。業績は冴えなかったが、保有資産の価値が株式時価総額を大きく上回っていた。
② アクティビストの登場背景
1970年代後半、まだ無名だったCarl Icahnが、この「資産価値と株価の乖離」に着目。取締役の座を得て、会社の売却を迫った。
③ 会社・取締役会の対応
会社は最終的にスウェーデンの家電大手Electroluxに売却された。
④ 結果と評価
Icahnはこの売却で利益を確定し(彼の最初の大きな成功)、アクティビスト投資家としての評価を確立した。
⑤ 日本の経営者・取締役への示唆
アクティビズムの原理は数十年前から変わっていない——「その会社の資産価値に対して、株価が安すぎる」。含み資産(不動産・保有株・現金)が時価総額に対して大きい会社は、規模や知名度に関わらず、この最も古典的な論理の標的になる。PBR1倍割れが問われる今の日本は、まさにこの原点の只中にある。
⑥ 出典
公開報道(Carl IcahnによるTappan Companyへの介入と、Electroluxへの売却、1970年代後半)