エネルギー大手の分割論:Third PointはShellの解体を提案したが退けられた
① 会社概要
Royal Dutch Shellは英蘭系の石油・エネルギー超大手。既存の化石燃料事業と、脱炭素に向けた新エネルギー事業を1つの巨大企業として抱えていた。
② アクティビストの登場背景
2021年、Third Point(Dan Loeb)が、Shellは「多くを抱えすぎて何にも集中できていない」として、複数の事業体への分割を提案した。
③ 会社・取締役会の対応
Shellは分割を拒否。一方で、二重の株式構造の解消、社名から「Royal Dutch」を外し、本社機能を英国へ一本化するなど、構造の簡素化には踏み切った。
④ 結果と評価
分割そのものは実現しなかった(rejected)が、Shellは組織構造の簡素化という形で一部応答した。
⑤ 日本の経営者・取締役への示唆
超大型企業でも「抱えすぎて集中できていない」という批判は成立する。分割という劇薬を拒むにしても、「なぜこの規模・この構造で持つのが最適か」を示せなければ、構造の簡素化圧力は残り続ける。規模の大きさは、複雑さの言い訳にはならない。
⑥ 出典
公開報道(Third PointによるShellへの分割提案と、会社の構造簡素化、2021年)